移動平均線は重要な指標である
移動平均線の使い方
移動平均線の上に価格があるときは 上昇トレンド傾向にあり、下にあるときは 下降トレンド傾向にあると判断することが出来ます。
しかしながら 短期の移動平均線は直近の値動きに敏感に反応するため、ダマしにあう可能性も高くなります。
それに対して長期の移動平均線は、 反応が遅れるためダマしの確率は低くなりますが トレンドの発生を知らせるタイミングが遅れます。
そのため単独ではなく、 短期の移動平均線と長期の移動平均線の複数本を用いてトレンドを判断するのが有効と言われています。
具体的には、 価格が移動平均線の上に位置し、短期の移動平均線が長期の移動平均線を上抜けたら上昇トレンド傾向に転換したとみなす。または 上昇トレンド継続中に短期の移動平均線を価格が下抜けたらトレンドの終焉を疑い長期の移動平均線まで下抜けたら手仕舞いするなどです。
またトレンド発生中において傾いた移動平均線は蛇行するサポレジラインともなります。
すなわち上昇トレンドにおいて押し目を作り移動平均線付近で、下げ止まったらそこがサポートになる可能性があり、下降トレンドにおいてはレジスタンスとなる可能性があるということです。
ここで気を付けなければならないのは、上述した使用法はトレンド発生時についての使用法であるということです。
つまりレンジ状態などで、移動平均線が横ばいまたは絡み合って方向感がないときは 移動平均線はサポート・レジスタンスとして機能しないと言われています。
※正確なトレンド判断は ダウ理論を用いて判断します
グランビルの法則
グランビルの法則とはアメリカのジョセフ・グランビル氏によって考案された手法です。
移動平均線と価格の動きとの乖離や関係性によって売買タイミングを判断するものとなります。
上図をご覧下さい
オレンジ色の曲線が移動平均線(MA)青色の線が価格の動きです。
①~④までが買いのタイミング
⑤~⑧までが売りのタイミングとなります
①MAが下向きまたは横ばいから上昇に転じ価格がそのMAを下から上に抜けたときは買い。
②MAが上向きで価格が少しMAを下抜けてきたら一時的な調整と見て買い
③MAが上向きで価格がMAに近づいてきたものの再度上昇したときは買い
④MAが下向きで価格が大きく下落してMA と離れすぎたときは買い
⑤上向きのMAが横ばいまたは下降に転じて価格がそのMAを上から下に抜けたときは売り
⑥MAが下向きで価格が少しMAを上抜けて来たら一時的な調整と見て売り
⑦MAが下向きで価格がMAに近づいてきたものの再度下落した時は売り
⑧MAが上向きで価格が大きく上昇してMA と離れすぎた時は売り
以上がグランビルの法則となります。
この法則のみでトレードを実践しても勝てる手法になるとは思いませんが、グランビルの法則を環境認識の中の一つとして判断している人は多いように感じます。
移動平均線をトレード手法に組み込んでいる または組み込む予定の方は是非知っておくべき法則です。