本物ブレイクとダマしの見分け方
レンジブレイクや高値・安値ブレイクなど 、デイトレードでも1日1回は必ず出現するチャートポイントです。
しかしブレイクアウトにはダマしも多く本物とダマしを見極めなければなりません。
トレードの基本はなるべく安く買い なるべく高く売ることです。
(なるべく高く売り なるべく安く買い戻すことです。)
ブレイクアウトの基準となるラインは まさに天地が逆転するポイントなのでエントリーしたくなるのは当然のことです。
しかし、 ブレイクアウトの心理を利用して儲けようとする逆張りトレーダーがいて、ブレイクしたと見せかけてダマしで終わってしまうこともあります。
【逆張りトレーダーの餌食となるエントリーポイント】
相場には既にポジションを持っている人と 、これからポジションを持とうとしている人がいます。
つまり決済注文(利食い・損切り・建値撤退)と新規注文に分かれていて 、ブレイクアウト成功になるかどうかはこの決済注文の入り方にかかっています。
初心者の方は自分がエントリーする新規ポジションにしか目が向いていませんが 、大事なのはむしろその反対のポジションの決済状況です。
その中でも損切りや建値撤退 、つまり慌てて逃げる人たちの注文により相場が動意づきます。
これは、あらゆる手法にいえることですが新規注文+撤退注文(損切り・逃げ)=良いエントリーポイントであり
上図の様にトレーダーの心理描写が載ってない教科書的なブレイクアウトのエントリーポイントを知るだけでは 逆張りトレーダーの恰好の餌食となってしまいます。
【一直線にブレイクアウトしたら ダマしで終わる危険性がある】
陽線は1時間ローソク足 、黒ラインは1時間足で引かれたラインとします。
これは1時間足のラインなので 1時間足終値がラインを上抜けてはじめてブレイク成功といえます。
図では1時間足が上ヒゲとなりブレイクアウトが失敗したパターンですが、著者が逆張りトレーダーなら黒ラインからの売りを考えます。
なぜなら黒ラインのすぐ上にはブレイクアウトトレーダーの買い注文がたまっているからです。ブレイクアウトトレーダーは黒ラインを下抜けた瞬間にブレイク失敗と判断して逃げるための決済注文(損切り・建値撤退)を入れてきます。
そこを売りで捉えます。レジスタンスをブレイクして、そこがサポートになったらエントリーというプライスアクションでいうロールリバーサルですが 、単純化された形でしかプライスアクションを理解してない方は 餌食にされやすいポイントです。
もうひとついえば 、図ではラインブレイクするまで全く売られずに一直線に上昇しています 。こういうブレイクは失敗する可能性があります。なぜなら、 これでは売り手のロスカットを巻き込んでの上昇が期待できないからです。つまり 買い圧力が弱く完全にブレイクするにはエネルギー不足の可能性があるわけです。
【本物ブレイクとダマしを見極める一番簡単な方法】
そのブレイクが本物になるかどうかを見極める簡単な方法はブレイク直前の値動きに隠されています。
ブレイクライン寸前に小競り合いがあったかどうかを見て 、そこを抜けていけば そのブレイクは成功する可能性が高いです。
上図は緑ゾーンで小競り合いを起こしています。
小競り合いの内訳は 、それまでの上昇の利食い売り・逆張りの売り・ブレイク期待買いです 。
結局 買い手が勝ちラインブレイクしましたが、まだ売りポジションを持っているトレーダーは ここで撤退注文となる損切りや建値撤退をします。
これが新規青丸買い注文と重なり合い上昇パワーとなります。
小競り合いゾーンを使えば、損切りも明確かつ浅く済むことになります。
だいぶ時間が経ってから本物ブレイクとなる場合もありあすが、小競り合いを確認するまで待てばムダなエントリーを回避でき、実質利益を減らさずに済みます。